絵本の紹介「かおかおどんなかお」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

赤ちゃんの成長過程というものは本当に興味深いものがあります。

個人差があるからなおさら、うっかり観察を怠っていると、「いつのまに?」なことがしょっちゅう起こります。

 

よく見ていてもわからないのは、いったいどの時点で人の顔を認識、識別できるようになったのかです。

赤ちゃんって、人の表情パターンを、経験の累積で記憶するのか、それとも本能的に表情から感情が読み取れるんでしょうか。

 

小さな赤ちゃんでも、お母さんが泣いたら泣くし、笑ったら笑いますが、あれって単に模倣しているだけなんでしょうかね。

 

さて、今回紹介するのは「かおかおどんなかお」です。

作・絵:柳原良平

出版社:こぐま社

発行日:1988年1月10日

 

単純化した輪郭・目・鼻・口のパーツを使って、様々な表情を見せる絵本。

たのしい かお

かなしい かお

わらった かお

ないた かお

……。

あまーい かお

とか

からい かお

なんてものも。

じーっと見ているうちに、子どもは自分の顔を使って百面相を始めます。

 

本当に不思議なんですが、目の動きとか、微妙な口の動きとか、どうして見ただけで動かし方までわかるようになるんでしょうね。

子どもの真似をする力というものはすごいものです。

 

うちの息子は、よく鏡の前に立って何分もじっとしていることがあります。

何をやってるのかと思って覗くと、ひたすら表情の研究(?)をしているようなのです。

 

そのくせ、カメラを向けると、なかなか素直に笑ってくれないんですがね。

 

やっぱり人間、表情豊かに生きた方がいいですね。

 

推奨年齢:0歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆☆☆(色んな顔をいっしょにやる必要があります)

顔の筋肉痛度:☆☆

 

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

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絵本の紹介「おさるのジョージ チョコレートこうじょうへいく」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今日はバレンタインデーということで、やっぱりチョコレートの出てくる絵本を紹介しようと思います。

アニメも大人気のロングセラー・シリーズより、「おさるのジョージ チョコレートこうじょうへいく」です。

原作:M&H.A.レイ

訳:福本友美子

出版社:岩波書店

発行日:1999年10月25日

 

好奇心いっぱいで、知りたがりやのおさるの「ジョージ」の引き起こす事件の数々を、優しさとユーモアたっぷりに描いた傑作シリーズ。

このブログで取り上げるのは初めてですね。

 

有名な作品ですが、刊行されている絵本の全体を把握しようと思うと、少々ややこしいところがあります。

本文に入る前に、せっかくなのでちょっと整理します。

 

まず、そもそもこのシリーズは新旧に分かれています。

ハンス・アウグスト・レイとマーガレット・レイ夫妻による、邦題「ひとまねこざる」シリーズと、ハンスさんの死後、ヴァイパー・インタラクティヴが制作した(挿し絵はヴァイパーやマーサ・ウェストンが担当)した「おさるのジョージ」シリーズです。

 

元祖「ひとまねこざる」シリーズは全6冊。

ところが、日本で刊行されているものは、原著の発行順と違っているんですね。

 

だから、本当に一番最初から「ジョージ」を読もうと思ったら、「ひとまねこざる」ではなく、「ひとまねこざるときいろいぼうし」から読まないと話が繋がらないんです。

 

まあ、そこまで順序にこだわる必要もありませんが……。

 

というわけで、この「おさるのジョージ チョコレートこうじょうへいく」は、後期のシリーズであり、レイ夫妻の作品ではありません。

しかし、絵柄もキャラクターも、そして「ジョージ」の芯となる部分(後述します)も、わりと忠実に再現していると思います。

仲良しの「きいろいぼうしのおじさん」に連れられてチョコレート工場へ来たおさるのジョージ。

おじさんがチョコレートの代金を払っている間に、工場の中の様子が気になり、中に入って行ってしまいます。

工場では、大きな機械からベルトコンベアに乗って大量生産されるチョコレートを、職員さんたちが流れ作業で箱詰めしています。

機械の中がどうなっているのか、ジョージは好奇心を抑えきれず、さらに近づいて覗き込みます。

 

その時、知らずに足でレバーを踏んでしまい、ベルトコンベアのスピードをMAXにしてしまいます。

作業が追い付かなくなり、慌てる職員さんたち。

そんなことはお構いなしに、大好きなバナナクリームのチョコレートを追いかけるジョージ。

そのついでに、他のチョコレートを箱詰めします。

 

その手際の良さに、工場の混乱は収まり、結局のところジョージはお咎めなしで、おまけにおみやげまで渡されます。

 

でも、ジョージはおみやげを断って、黄色い帽子のおじさんと帰ります。

実は、どさくさに紛れてチョコレートをお腹いっぱい食べてたんですね。

 

★      ★      ★

 

前述したこのシリーズの芯とは、ジョージのいたずらが咎められないことです。

ジョージは悪意はないものの、毎回好奇心から事件を起こしてしまいます。

結構な騒動になることもしばしばですが、黄色い帽子のおじさんを始め、周りの大人たちは基本的にジョージに対して寛大です。

 

「おさるのジョージ」の人気の源は、実はここにあるのかもしれません。

 

何度失敗しても、好奇心からの行動を抑えられないジョージは、まさに子どもの化身です。

子どもたちは知りたい気持ち、やってみたい気持ちを存分に発散させるジョージと自分自身を重ね合わせ、痛快さを感じます。

 

そして、どんなに騒ぎを起こしても、説教や罰を与えられることなく、最後には赦してもらえる。

子どもにとって、これは理想の世界なのです。

 

ことに、保護者である黄色い帽子のおじさんのジョージに対する理解の深さと寛容さは素晴らしいです。

『上司にしたい絵本のキャラクターランキング』(そのうちやってみようかな)でも、おそらく上位間違いなし。

責任は私が取る。好きにやってみなさい」的な。

 

エンドレスな子どものいたずらを、笑って許せる広い心が欲しい時には、黄色い帽子のおじさんを思い出しましょう。

 

推奨年齢:4歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆☆

おじさんのファッションが最先端すぎる度:☆☆☆☆☆

 

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絵本の紹介「がたんごとんがたんごとん」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回は、読み聞かせビギナーにもぴったりな一冊「がたんごとんがたんごとん」を紹介します。

作・絵:安西水丸

出版社:福音館書店

発行日:1987年6月30日

 

何と言っても、シンプルで読み聞かせやすい。

私も息子がまだ自分でリクエストできない赤ちゃんのころに、何度も手に取りました。

読み聞かせる側としても安心できるんですよね。

がたん ごとん がたん ごとん

のせてくださーい

 

安定の繰り返し展開とリズム。

 

安西さんの絵はとっても可愛くてなじみやすい。

汽車くんの表情の微妙な変化も面白いです。

 

 

だんだん増えていく乗客(?)を確認したり、画面の外に切れていて見えない部分の車両を想像したり、赤ちゃんは結構忙しく頭を使います。

できるかぎりゆっくり読んであげましょう。

 

汽車が走っているように、絵本を動かしたりして楽しむのもいいでしょう。

終点は赤ちゃんの食卓。

これからごはんなんですね。

 

今年で発売からちょうど30年。

作者の安西さんは残念ながら2年前に亡くなられましたが、この絵本は30年間ずっと売れ続けている人気作品です。

 

余談ですが、安西さんといえば、作家の村上春樹さんと親交が深く、共著や対談本なども出されています。

村上さんの小説にたびたび登場する「ワタナベノボル」という人物名は、安西さんの本名なんですよ。

 

推奨年齢:0歳〜

読み聞かせ難易度:☆

汽車の真面目度:☆☆☆☆☆

 

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