絵本の紹介「なんのいろ ふゆ」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回紹介するのは「なんのいろ」4部作シリーズより、「なんのいろ ふゆ」です。

作:ビーゲン・セン

絵:永井郁子

出版社:絵本塾出版

発行日:2009年9月15日

 

作者のビーゲン・センさんのことを、私は最初外国人の方だと思ってました。

実はこの方、図書館流通センター(TRC)の元・社長さんで、退任後に「絵本を通して子どもたちと社会の絆を」と、絵本塾出版社を設立し、自ら「なんのいろ」「なんのおと」などのシリーズを手掛けるという、異色の絵本作家さんなんです。

 

ビーゲン・センはペンネームで、おそらく本名(尾下千秋)の音読みでしょう。

 

このシリーズの特徴は、あるものをそれぞれの色ごとにばらばらに描き、それを次のページで融合させ、本来の形を見せるというもの。

冬にちなんだ様々なもの(サンタ、ゆきだるま、鏡餅、節分の鬼など)が登場するので、シリーズを通して、四季の行事を知ることもできます。

「めそめそいろ」「うれしいいろ」などの表現で、色の持つイメージや効果について、幼児の想像力を膨らませるねらいもあります。

 

画家の永井郁子さんは、寺村輝夫御大とのコンビで「わかったさんのおかし」シリーズや「かいぞくポケット」シリーズなどを手掛けた人気作家さん。

この作品ではコンピューターグラフィックも用いています。

キャラクターがとても可愛らしく、自身は全国で絵本の読み語りイベントを行っています。

 

また、経営者としてのビーゲン・センさんは、絵本をスクリーンに映し、オリジナル曲の演奏を行う絵本ライブなどの企画を催したり、それらのDVD化を進めたりと、「絵本の未来」に対し、なお様々な取り組みを試みています。

 

推奨年齢:0歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆☆

作者のバイタリティ度:☆☆☆☆

 

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

絵本の買取依頼もお待ちしております。

 

絵本専門の古本屋 えほにずむ

〒578-0981

大阪府東大阪市島之内2-12-43

URL:http://ehonizm.com

E-Mail:book@ehonizm.com

季節外れの願い事は

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

我が息子(3歳4か月)は、絶賛反抗期中です。

特に母親に逆らう逆らう。

 

服は着かえない。

風呂は入らない。

野菜は食べない。

おもちゃや本は片付けない。

むしろわざと散らかすという、挑発的態度。

 

妻はもともとよく怒る人なので、感情を抑制するのに必死。

 

私はむしろ子どもを怒れない親なので、ストレスは感じません。

それは別に愛情深いわけではなく、親としての自分に自信がないからです。

 

たまにこのブログでわかったようなことを書いてはいますが、私自身はこれまでの人生で、人のために役立つこととか、褒められるようなことは何一つ成していません。

卑下してるわけじゃなく、本当にそうなんです。

 

だから、そんな自分が何を偉そうに……と思って、叱れないんです。

そして同時に、幼い子どもを怒ることは無意味であり、害だと考えています。

 

ルール意識や思いやり、他人を尊重する気持ちなどは、それを理解できない年齢の子に強制するものではなく、成長していく過程で自然に身につくものではないでしょうか。

ただし、そのためには、今、じゅうぶんに「自分は愛されている」という確信を与えてやらなければならないと思います。

 

しかし、どんどん態度が悪化する息子を見ていると、本当にこのままでいいのか―――と不安にはなります。

 

ちゃんとしつけなさい

このまま大きくなると、人に迷惑をかける子になるよ

社会のルールは、小さいうちに叩き込まないと

 

そんな声が、次第に自分の中で大きくなってくるような気がします。

 

たぶん、「怒りたくないのに、子どもに怒ってしまう」理由の最大のものは、「このままではこの子が駄目になるかもしれない」という恐怖ではないでしょうか。

 

でも、本当に子どもは叱り、矯正し、しつけないと駄目になるのでしょうか。

子どもは生まれながらの悪魔なのでしょうか。

 

先日、私が家にいないときに、あまりにも息子が手が付けられなくて、妻がとうとう号泣してしまったそうです。

妻は正月から腰を痛め、心身共に辛い時期で、抑えていた感情が爆発したのでしょう。

親子してわあわあ大泣きしたそうです。

 

その夜。

 

昼のことなど忘れたように、けろりとして折り紙遊びをしていた息子が、七夕飾りを作って、と妻にせがみました。

短冊を作ると、ペンを持ってきて、

息子「願い事書くの

妻「なんて書けばいいの?

息子「おかあさんが、いつも元気で、腰が痛くなりませんように

 

……全部計算ずくなんじゃないか、と思ってしまう絶妙のタイミング。

子どもの心を理解することなど、永久にできないかもしれません。

でも、まあ、もう少しだけ息子を信じて、成長を待ってみようかな。

 

ちなみに、私の分の願い事もありました。

おとうさんの足がしびれませんように

 

なんだそれ。

あ、息子を膝に乗せて絵本を読むからか。

 

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

絵本の買取依頼もお待ちしております。

 

絵本専門の古本屋 えほにずむ

〒578-0981

大阪府東大阪市島之内2-12-43

URL:http://ehonizm.com

E-Mail:book@ehonizm.com

絵本の紹介「わにがわになる」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

すぐれた絵本には、文章に韻を踏ませ、声に出して読んだときに心地よいリズムとなるよう、計算されたものが多くあります。

音楽的本能に訴えかけるのか、子どもは韻を踏んだ言葉の響きが大好きです。

 

いわゆる「ダジャレ」も、そういう言葉遊びのひとつです。

大人になると笑えなくなるような(そうでもない中高年男性も大勢いらっしゃいますが)くだらないものでも、多少無理があるものでも、子どもは大いに笑います。

それはダジャレの出来不出来を頭で考えているからではなく、耳に響く感覚で楽しんでいるからでしょう。

 

今回紹介するのは、そんなダジャレ絵本、「わにがわになる」です。

作・絵:多田ヒロシ

出版社:こぐま社

発行日:1977年2月10日

 

タイトルそのものがダジャレですが、ユーモラスな絵がその言葉の状況を説明することによって、二重に楽しめます。

はこをはこぶ

ねこがねころぶ

うまがうまれる

とか、うっかり大人が使うと軽蔑の眼差しか冷笑を向けられそうな、まごうことなき「ダジャレ」の数々。

大丈夫です、子どもはちゃんと笑ってくれますから。

 

あれはうちの息子が1歳半くらいの時でしたか、出し抜けに、

だっこ、ぺちゃんこ、れいぞうこ

と口走り、自分でゲラゲラ笑い出したことがあります。

 

こっちは親バカなものですから、

え、なにそれ、ラップ? ラッパーの才能が?

と夫婦で大騒ぎ。

 

でも考えてみればラップだってダジャレの一種です。

言葉は単に何かを意味するだけの「記号」ではなく、もっと人間の生命そのものに響きをわたらせる力のある「音」です。

自信を持ってダジャレを飛ばしましょう(周囲の反応に責任は持てませんが)。

 

推奨年齢:0歳〜

読み聞かせ難易度:☆

ベタベタ度:☆☆☆☆☆

 

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

絵本の買取依頼もお待ちしております。

 

絵本専門の古本屋 えほにずむ

〒578-0981

大阪府東大阪市島之内2-12-43

URL:http://ehonizm.com

E-Mail:book@ehonizm.com