「イクメン」と呼ばれて喜ぶような男にだけはなりたくない

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回は「男の育児」について。

ちょっと厳しめに。

 

 

イクメン」なる言葉が世に出てきてから、どれくらい経つでしょうか。

 

イクメンってなに?

育児をする男性のことよ

 『父親』じゃないの?

 

なんて皮肉なジョークを目にすることもあり、そろそろこの言葉も消えていくかもしれません。

 

私は男で、仕事をしながら3年半子どもを育ててきました。

「育てる」って言葉も、上から目線であんまり好きじゃないです。

ですので3年半、「子どもと遊んできた」と言う方がしっくりきます。

 

毎日絵本を読み、おもちゃを作り、絵を描き、公園に出かけ……。

もちろん遊び以外にも、おむつ替え、食事の世話、風呂に入れる、一通りのことはします。

 

だからといって「イクメン」などと呼ばれるとゾッとします。

 

「媚び」と「自己満足」以外のイメージが湧いてこないからです。

賛否あるのを承知の上で、あえて強い言葉で否定しますが。

 

「イクメン」肯定派の意見として、

 

夫が育児に参加するきっかけになる

育児を手伝ってくれる夫が増えた

 

というものがありますが、もうね、「参加」とか「手伝い」とかいう単語が出てくる時点で、「受け身」だと思うんですよ。

いい年こいた男を甘やかすから、ゴミ出しやら幼稚園の送り迎えをやったくらいのことで、「育児をやってる」などと宣う「勘違いイクメン」が出てくるんですよ。

 

育児というのは、オールラウンドプレーヤーでなければ務まりません。

 

その子の成長に合わせた食事を用意し、ちゃんと食べさせてやりつつ、自分で食べる練習をさせ、外遊びをする際には思いっきり遊びながらも怪我をしないように気を配り、風呂に入れたら体を拭いて、着替えさせて、保湿クリームを塗ってやり、病気になったら医者に見せなくてはならないし、薬が出たらきちんと飲ませなくてはならない。

 

これはやるけど、これはできない

は通用しません。

できないところは結局、他の誰かにやらせてる自覚を持たなくてはいけない。

 

最低でも丸一日、自分ひとりで子どもの世話ができない男を「イクメン」などと呼ぶべきじゃない。

 

そういう生理的な世話をした上で、育児には、心理的な世話も含まれます。

私たちは、自分でうぬぼれているほどに、子どもの心を理解しているわけではありません。

 

なのに、なぜか世の中には、自分の子どもの心に関して自信過剰な親が大勢いるようです。

 

児童心理に関する本を、(100冊と言いたいところですが)少なくとも30冊以上は読むべきです。

 

子どもに対して嘘やごまかしの態度を続けていると、子どもはやがてそれに応じた性質の持ち主に成長します。

いつもイライラしていたり、怒っていたり、愚痴や泣き言ばかり口にしたり、そういうネガティブな感情が子どもの情緒に良い影響を与えないことは今では常識です。

 

ですから、子どもに関わる大人はまず何よりも、自分自身を知り、少しでもいい人間になれるよう、自己教育を続けなければなりません。

 

子どもができたら、妻が優しくなくなった

なんて泣き言が出てくるのは、本当に情けないことなんです(気持ちはよくわかりますけど)。

 

優しくして欲しかったら、もっと努力しましょう。

 

すごくハードなことを言ってるように思われるかもしれませんが、私は別に、「育児に身も心もすべて捧げるべきだ」などとは思っていません。

自分だってそんなことはできないし。

 

親だって、ひとりの人間として幸福や楽しみを追及するべきだし、親が人生を楽しんでいないと、子どもにもよくないです。

 

でも、今の世の男性は、あまりにも自分ひとりの人生だけにかまけすぎだと思います。

それははっきり言えば幼児的だということです。

 

仕事が忙しいと言うけれども、家に帰ってからほんの少しの時間もないという人は、どれくらいいるでしょう。

私の経験から言えば、毎日仕事をして、週に一度は気晴らしをさせてもらって、それでも3年で1万回以上絵本を読んでやることはできました。

 

育児は大変だけれど、それだけ楽しいものです。

何より、自分自身も成長できる。

 

でも、それらの歓びは、「手伝い」程度の感覚で得られるようなものではありません。

 

何でも真剣に取り組んでこそ、面白いんです。

 

 

■これまでに紹介した絵本のまとめはこちら→「100冊分の絵本の紹介記事一覧

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誰でも持っていて、お金もかからなくて、絶対に外さない子どもへの贈り物

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回は、特に、父親についての話です。

 

母親とはまた違った意味で、父親って難しいものです。

お腹を痛めないで子どもを持つことは、言い換えれば頭で考えて「親」になるわけで、そうするとなかなか即座に実感を得るのは困難です。

 

もちろん、そうでないお父さんもいらっしゃるでしょう。

そういう方は幸福だと思います。

 

私はそうではありませんでしたから。

 

出産にも立ち会いましたが、思ってたほど感動しませんでした。

夜中〜早朝にかけての分娩でしたので、とにかく眠かったこともあったし。

 

やたら印象に残っているのは、赤ん坊の爪が信じられないくらい小さかったこと。

 

自分は子どもを愛せるのだろうか。

そもそも、愛ってなんだろうか。

 

何かを与えることが愛なら、自分はこの子に何を差し出せるだろう。

 

生まれたばかりの息子を抱いて、そんなことを考えていました。

私にはお金もないし、愛情もあるのかどうかわからないし、何かを教えてやれるほどの人生経験もないし。

 

考えた末、たったひとつ、息子にあげることのできるものを見つけたのです。

 

誰もが持っていて、お金のかからないもの。

でも、意外と人にはあげたくなくて、自分だけに使いたいもの。

それだけに価値があるもの。

 

それは自分の「時間」です。

★「三つ子の魂百まで」

 

 


子どもの能力や性格やその後の人生に、もっとも大きく影響を与えるのは、生まれてから3年間の環境だと言われています。

 

それほどに重要な「最初の3年」。

なら、自分の人生の3年間を、この子に「あげる」ことにしたのです。

 

そのひとつが「いつでも、何度でも」の絵本の読み聞かせです。

それ以外の時間も「あげた」以上は、私のものではなく息子のものです。

 

息子が遊びたがれば、いつでも応じなければなりません。

 

もちろん、すべてに応じれるわけではありません。

仕事しないと生活できないし。

 

でも、家にいる間は、「自分の時間」はありません。

トイレに行く時でさえ、断りを入れて行きます。

 

やってみると、肉体的にも精神的にも、相当辛かった。

 

★3年間が過ぎて思うこと

 


正直なところ、とても完璧にやれたとは言えません。

最初のうちは、せいぜい30分もすると苦痛でした。

 

眠りたい、本が読みたい、調べものがしたい、友人と遊びたい、とにかく一人で出かけたい……。

次々と欲求が湧いて出て、それに負けることもしょっちゅうでした。

 

でも、3年が過ぎ、読み聞かせた絵本が1000冊を超えたころ、その生活にも慣れました。

 

不思議なものです。

 

あれほど「自由になりたい」と願っていたのに、今は、むしろ一人でいた時よりも自分が「自由である」と感じるのです。

 

時間を「独り占めしたい」と思っていた私は、実は不自由な人間だったのかもしれません。

 

そして、おぼろげながらも、「これが愛なのかな」と感じることがあります。

子どもと、心が繋がっていると感じることもできます。

我ながら、ずいぶんと人間らしくなったものだと思います。

 

何のことはない、この3年間で、私の方が息子から多くのものをもらっていたのです。

 

★勘違いしやすいこと

 


誤解してほしくないのは、繰り返すようですが、子どもに時間をあげるんですから、その時間は子どものものだ、という点です。

子どもを自分に付き合わせるのではありません。

 

将来、この子をスポーツ選手に

とか、

東大生に

とか、早教育に血眼になっているのは、それはむしろ「子どもの時間を奪っている」んです。

 

もうひとつ、私は基本的に子どもの言うことを何でも聞きますが、「何でも買い与える」ことはしません。

 

だって、あげたのは「時間」であって「お金」や「物」ではないですから。

 

★最後に

 


けっして簡単じゃないし、自分自身もちゃんとできなかったことを人に勧めるのもどうかとは思うんですが、それでも、世のお父さん方にぜひ勧めたいのです。

 

ゴミ出しとか、風呂掃除とか、そんなもん(大事ですけど)どうだっていい。

1時間でも、30分でも、子どもと一緒にいてあげて欲しい。

毎日1冊だけでもいいから、絵本を読んであげて欲しい。

 

たった3年、されど3年。

この3年を子どもに差し出せたなら、「自分は子どもを愛している」と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 

 

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問題の幼稚園について

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

我が家の息子も3歳半。

4月から幼稚園だね

周囲からそんなことを言われますが、実は今のところ、入園させる予定はありません。

幼稚園の意義というものを色々と考えています。

幼稚園を否定するわけではないけれども、どっちでもいいかな、くらいに思っています。

急いで預けないといけない事情もないし。

 

でも、こういうことを言うと、中には、

えっ、幼稚園行かせないの? かわいそう

と言う人がいます。

 

意地の悪い言い方かもしれませんが、そういう人が、子どもを「かわいそう」な目に遭わせないために、どれくらいの配慮を払っているか、私は疑問に思っています。

 

子どもが幼稚園で何をするのか、どんな先生がどんな接し方をするのか、そして子どもの成長にとってどんな「いいこと」があるのか、それは家庭では決して得られない種類のものなのか。

最低でもこれくらいは、親が考えるべきことでしょう。

 

繰り返しますが、幼稚園を否定する気はありません。

私が危ぶんでいるのは、幼稚園(だけの話じゃないですけど)へ通わせることを無条件に「当然」だと受け入れてしまう親の精神です。

 

もっと根本的に考えてもいいと思うんですよね。

幼稚園や保育園で働いているからといって、すべての職員が子どものことを理解した「子どものプロ」ばかりではないのが現状ですから。

 

 

まあ、例の、豊中市の国有地払い下げ事件で話題になってる塚本幼稚園のことですけどね……。

 

 

あの幼稚園については、問題になる以前から知っていました。

園児たちが教育勅語を暗唱させられている映像を見たときには、芯から心が凍り付きました。

 

今、連日、国有地売却の値段が適正だったのか、政治家の関与はなかったのかと騒がれています。

そうしたことは専門の方たちにお任せするとして、この幼稚園の「教育」について、少しだけ。

 

私に言えるのは、この幼稚園の理事長らは、子どもというものを全く理解していないし、する気もない、ということです。

 

別に、教育勅語が悪いかどうかなんてどうでもいい(読んだこともないし)。

たとえ内容が素晴らしいものであろうと、そんなことは関係ありません。

 

問題なのは、子どもに力で何かを強制するという行為です。

こんなことをさせられて喜ぶ子どもはひとりもいません。

ひとりも。

 

この幼稚園については他にも、園児を自由にトイレに行かせない、運動会で「総理がんばれ」と唱和させる、中国人・韓国人に対する偏見を吹き込む……(書き上げてきて気分が悪くなったので、興味がある方は自分で検索してください)などの問題のある「教育」が取りざたされています。

 

こうした教育がどんな人間を生み出すかを想像すると、暗澹たる気分になります。

まあ、この教育はまさにそういう人間を生産することを目指しているのでしょうけど。

 

そして恐ろしいのは、こんな教育を行う幼稚園を、この国のトップが支持し、絶賛し、名誉校長となり、感謝状まで贈ったという事実です。

今回、たまたま問題が浮上したわけですが、そうでなければ、こうした幼稚園が「素晴らしい」とされ、次々と同じような幼稚園や学校が設立されていったかもしれません(今からでもされるかもしれません)。

 

 

だから、何でも頭から信用することは危険だと思うのです。

 

 

今回のことで改めてわかったのは、この国は、本当の意味では子どものことなど何も興味がないということです。

自分の子は、自分で守るしかありません。

 

親が、「自分の子に関わるあらゆることは、自分の責任である」と考えていれば、幼稚園や学校に子どもを丸投げした挙句にクレームをつけるようなことも無くなると思うんですが。

 

 

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季節外れの願い事は

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

我が息子(3歳4か月)は、絶賛反抗期中です。

特に母親に逆らう逆らう。

 

服は着かえない。

風呂は入らない。

野菜は食べない。

おもちゃや本は片付けない。

むしろわざと散らかすという、挑発的態度。

 

妻はもともとよく怒る人なので、感情を抑制するのに必死。

 

私はむしろ子どもを怒れない親なので、ストレスは感じません。

それは別に愛情深いわけではなく、親としての自分に自信がないからです。

 

たまにこのブログでわかったようなことを書いてはいますが、私自身はこれまでの人生で、人のために役立つこととか、褒められるようなことは何一つ成していません。

卑下してるわけじゃなく、本当にそうなんです。

 

だから、そんな自分が何を偉そうに……と思って、叱れないんです。

そして同時に、幼い子どもを怒ることは無意味であり、害だと考えています。

 

ルール意識や思いやり、他人を尊重する気持ちなどは、それを理解できない年齢の子に強制するものではなく、成長していく過程で自然に身につくものではないでしょうか。

ただし、そのためには、今、じゅうぶんに「自分は愛されている」という確信を与えてやらなければならないと思います。

 

しかし、どんどん態度が悪化する息子を見ていると、本当にこのままでいいのか―――と不安にはなります。

 

ちゃんとしつけなさい

このまま大きくなると、人に迷惑をかける子になるよ

社会のルールは、小さいうちに叩き込まないと

 

そんな声が、次第に自分の中で大きくなってくるような気がします。

 

たぶん、「怒りたくないのに、子どもに怒ってしまう」理由の最大のものは、「このままではこの子が駄目になるかもしれない」という恐怖ではないでしょうか。

 

でも、本当に子どもは叱り、矯正し、しつけないと駄目になるのでしょうか。

子どもは生まれながらの悪魔なのでしょうか。

 

先日、私が家にいないときに、あまりにも息子が手が付けられなくて、妻がとうとう号泣してしまったそうです。

妻は正月から腰を痛め、心身共に辛い時期で、抑えていた感情が爆発したのでしょう。

親子してわあわあ大泣きしたそうです。

 

その夜。

 

昼のことなど忘れたように、けろりとして折り紙遊びをしていた息子が、七夕飾りを作って、と妻にせがみました。

短冊を作ると、ペンを持ってきて、

息子「願い事書くの

妻「なんて書けばいいの?

息子「おかあさんが、いつも元気で、腰が痛くなりませんように

 

……全部計算ずくなんじゃないか、と思ってしまう絶妙のタイミング。

子どもの心を理解することなど、永久にできないかもしれません。

でも、まあ、もう少しだけ息子を信じて、成長を待ってみようかな。

 

ちなみに、私の分の願い事もありました。

おとうさんの足がしびれませんように

 

なんだそれ。

あ、息子を膝に乗せて絵本を読むからか。

 

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新年の育児雑記

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

ちょうどこの店をオープンした去年の9月に3歳になった息子。

いまだに布団で横になって寝ることをしませんが(落ちるまで遊ぶので)、絵本に囲まれて生活しているせいで、口だけは本当に達者になりました。

 

食事のメニューが気に入らないと、

ぼくにはちょっと味が濃いような気がするの

野菜を食べさせようとすると、

野菜を食べると気分が悪くなるの

ちょうど反抗期まっさかりなこともあり、生意気この上もありません。

おむつも取れてないくせに。

 

遊び方にも変化が見られます。

ブロックにしろ、お絵かきにしろ、工作にしろ、以前はこちらに「作って、描いて、切って、貼って」とねだってばかりだったのですが(本当に面倒でした……)、最近では自分で創造行為をするようになりました。

 

写真は、妻が作成した紙工作列車シリーズの「サンライズエクスプレス」に、自作の積み木のパンタグラフを取り付けようとする息子。

貼り付けはかなり不安定だったので、手伝いました。

それでも、自分からアイディアを出して何かを作ろうとする姿勢に少し安心しました。

正直、いつまでたっても自分で何もやらないんじゃないかと心配してたので。

 

お絵かきでは、水彩絵の具デビューさせました。

うさぎを描いてるらしい。

 

一度描き始めると、結構な集中力を見せます。

スケッチブックは一度に一冊ペースで消費します。

線を一本引いただけで次のページに行くんじゃない!

と叫びたいのをぐっと堪える日々。

 

でも、お絵かきしながら落ちるのはやめて欲しい。

 

 

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