3歳までに絵本を1000冊読み聞かせたら

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

私には3歳の息子がいます。

0歳の時から、ほぼ毎日、絵本を読み聞かせています。

我が家の読み聞かせルールは、「子どもが望むとき、望んだ分だけ、いつでも、何度でも読んであげる」です。

 

そうして、3歳までに読み聞かせた絵本は1000冊を超えました(1000回読んだ、でなく、1000種類の絵本、という意味です)。

2〜3回しか読まなかった絵本もあるし、それこそ何十回となく読んだ絵本もあります。

 

ただし、強制は絶対にしません。

読んでみて、反応がもうひとつだな、と思ったら、話の途中でも中断して、ほかの遊びをします。

逆に、子どもから「読んで」と言われたら、自分が何をしていても、絵本へ向かいます。

夜中じゅう繰り返し読み続けたこともあります(後半は睡魔のあまり読み間違えだらけでしたが……)。

 

以前にも幼児への早期教育や、集中的な読み聞かせについての記事を書きましたが、3歳くらいまでの子どもの吸収力というものは凄まじいものがあり、8歳にして6か国語を自由にしたドイツのカール・ヴィッテや、また、時には重い障害すら克服してしまったニュージーランドのクシュラのような例もあります。

 

読み聞かせはいつから?

クシュラの奇跡

 

子育てはどこで終わりというものではなく、成功・失敗がはっきりしたものでもありません。

ですから、途中経過はあくまで途中経過ですが、読み聞かせ育児というものの一つの参考事例として、息子の成長について、ここに紹介してみます。

 

息子は、1歳を少し過ぎたころには、平仮名・カタカナ・アルファベットを識別し、1歳半には文章を読めるようになりました。

特に教えてはいませんが、いつの間にかローマ字も判読するようになっていました。

たまには自分で絵本を読むこともありますが、基本的には読んでもらいたがります。

絵本を元ネタとした遊びをしたがります。

時にはこぐまちゃんになり、時にはうさぎになり、ロボットになり、絵本のセリフを諳んじます。

記憶力は相当いいようで、一度読んだだけの絵本のタイトルや内容も実によく覚えていて、こっちがついていけないこともしばしばです。

 

語彙が豊富で、単語ではなく長文を作って会話します。

割と的確な言葉を使います。

替え歌が大好きで、いろいろ作っては歌っています。

 

言葉が豊富だということは、感情表現も豊かだということに繋がります。

単に泣きわめくだけでなく、自分がどういう気持ちなのか、どうして欲しいのか、懸命に言葉を探しているようです。

ですから、滅多に癇癪は起こさないし、気分の切り替えも早いです。

 

少々親の欲目が入っているかもしれませんが、そんなところです。

今後この子がどう育っていくのかは、まだまだわかりません。

しかし、現時点でのこれらの成長と絵本の読み聞かせは、けっして無関係ではないと思っています。

 

ただ、誤解していただきたくないのですが、私は息子を東大に入れたいとか、学者にしたいとか考えているわけではありません(そうなってくれても一向に構いませんが)。

子どもには、将来、自分の人生を満ち足りたものとして、肯定的に、主体的に生きて欲しいと願っています。

そのために最も重要な土台となるのは、幼児期の愛情だと思っています。

 

赤ちゃんにとって、無条件に愛されていることが、あらゆる人間的資質の開花のための栄養分なのです。

絵本を読んでもらうことは、愛情の確認作業でもあります。

どんな時でも拒絶せずに読んであげることで、「あなたはいかなる時でも無条件に愛されている。あなたにはそれだけの価値がある」と、子どもに伝えているのです。

そして、子どもが親に対して真に求めているものは、まさにそのメッセージなのです。

 

子どもの早期教育と言って、高価な教材を購入したり、有名幼稚園に通わせようとするなら、手間と時間を惜しまず、子どもに絵本を読んであげましょう。

 

 

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

絵本の買取依頼もお待ちしております。

 

絵本専門の古本屋 えほにずむ

〒578-0981

大阪府東大阪市島之内2-12-43

URL:http://ehonizm.com

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絵本の紹介「おやすみなさいおつきさま」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

大人にとっても、子どもにとっても、眠りに入る前の時間というものは大切です。

睡眠の直前は、最も暗示にかかりやすいと言われています。

できる限り、眠る前にはストレスや悩みから精神を開放してやって、明日への希望とともに眠りにつくことが、心身の健康のためにも重要です。

 

せめて、子どもが眠る一時間前からはテレビやPCを消し、多過ぎる情報から守ってあげましょう。

眠る前の子どもに絵本を読み聞かせることは、単に寝かしつけるためだけでなく、そうした観点からも良いことと言えます。

 

眠る前の絵本と言えば必ず挙げられる一冊、「おやすみなさいおつきさま」を紹介します。

1947年に発表された、これまた古典中の古典ですが、現在に至るまでずっと支持され続ける、本物のロングセラーです。

オバマ大統領が「人生最初の一冊」とし、雅子妃が「思い出の宝物」とされていることでも有名ですね。

 

作者のマーガレット・ワイズ・ブラウンさんは、自分では絵を描かない絵本原作者ですが、本当に数多くのすぐれた本を書きました。スコット社という出版社のカリスマ的編集者でもあり、たくさんの画家や作家が彼女の周りに集まりました。

 

その中でも、ブラウンさんが最も強く惹かれた画家が、この絵本の挿絵担当のクレメント・ハードさんです。

この絵本の独創的な試みは、場面を「おおきなみどりのへや」に限定しているところでしょう。

そこで、今から眠りにつこうとする子うさぎが、目に映る色んなものに「おやすみ」を言います。

ページをめくるごとに、カラーとモノクロが入れ替わります。

英語の原文では、

GOODNIGHT CHAIR

GOODNIGHT BEAR

といった風に、韻を踏んだ文章になっており、訳者の瀬田貞二さんが、その心地よいリズムを壊さぬよう、心を配っているのがわかります。

また、場面は一つに限定されていますが、ページごとに視座が変わっており、ねずみや子猫やおばあさんといった部屋の住人たちも、流動的にその位置を変えています。

そしておしまいに近づくにつれ、だんだん部屋が暗くなっていく工夫も施されています。

 

幻想的な雰囲気を持つ絵本ですが、よく読んでみれば、ここには非現実的な存在は描かれていません。

おつきさまをとびこしてるうし」の絵も、「にんぎょうのいえ」も、ちゃんと部屋に存在しています。

にもかかわらず、空想的に思えるのは、これが見事なまでに子どもの目に同化している作品だからではないでしょうか。

 

子どもにとっての世界との距離感、空想と現実の淡い境界線、しかし同時に徹底的に現実的な「ありのまま」を見据える目。

子どものとき、確かに世界はこんな風に見えていたのではなかったか……。

そんなことをふと考えさせられる絵本でもあります。

 

 

「探し絵」の要素もある作品ですが、よく見ると、壁にかかっている絵は、同じブラウンさんとハードさんの合作「ぼくにげちゃうよ」(原題・The Runaway Bunny)の一場面です。

さらに、本棚にも……。

 

 

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絵本の紹介「こぐまちゃんおはよう」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

古本屋をやっていると、本当に人気がある絵本がよくわかります。

そんなロングセラーシリーズ「こぐまちゃんえほん」より、第一作「こぐまちゃんおはよう」を紹介したいと思います。

同じ国内の人気シリーズでも、「ぐりとぐら」よりも、もっと小さな子どもに向けて作られています。

太い線、ぬいぐるみのようなキャラクター、はっきりした色使い。

明らかに「ミッフィー」シリーズの作者、ディック・ブルーナの影響を受けているとわかります。

 

このシリーズは絵を担当している若山さんのほか、「こぐま社」の創立者である佐藤英和さん、歌人の森比佐志さん、児童劇作家の和田義臣さんら四人による合作です。

佐藤さんが、ブルーナの描く「子どもがはじめて出会う本」の日本版を作りたいという想いから、こぐま社を代表するシリーズとして「こぐまちゃんえほん」を誕生させたそうです。

ですから、ブルーナの影響が色濃く出ているのは当然とも言えます。

赤・青・黄といった原色ではなく、中間色を用いているところに「和」を感じますね。

こぐまちゃん(2歳)の一日の生活を描きます。

起きて、顔を洗って、ご飯を食べて、遊んで……。

そのひとつひとつのシーンに、作者の4人が話し合い、合意を得てから制作に入るという熱の入れようです。

 

佐藤さんが特に気に入っているという、こぐまちゃんがうんちをする場面。

最も美しい排泄シーン」だとか。

 

これを見て、自分もおまるでうんちをしたがる子どもが続々現れたそうです。

……が、もちろん例外はあります(我が家のように)。

 

作家にとって、子どもは最も率直で、最も手ごわい読者と言えます。

大人の目はだませても、子どもの目はだませないのです。

それを知っている人々が作ったからこそ、内容はもちろんのこと、印刷、製本に至るまで、こだわり抜いて完成された絵本となっています。

まさに「子どもがはじめて出会う本」にふさわしいシリーズと言えるでしょう。

 

 

■「こぐまちゃんえほん」の中でも一番人気の「しろくまちゃんのほっとけーき

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