【えほにずむ】オープン2年目のご挨拶

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

台風や地震や、大変な中で気が引けるのですが、おかげさまで当店もオープンから2年目を迎えます。

いつもこのブログを読んで下さる方、ショップを覗いてくれる方、絵本をお買い上げ下さる方、本当にありがとうございます。

当店のお客様は非常に優しい方ばかりで、この2年間、仕事上で嫌な気持ちになったことは一度もありませんでした(向こうもそうであることを祈ります)。

 

いつも思うことですが、お客さんの顔が見えない・声が聞こえないネットショップは、気楽なようでいて実はもどかしく不安な商売です。

私自身がアナログ人間で、電子媒体でのコミュニケーションが苦手なこともあり、相手の反応が見えないことに何とも言えない頼りなさを感じ続けていました。

 

でも、この2年間で、そういう不安や焦りもだんだんと減り、じっくりと落ち着いた仕事ができるようになってきたと(自分では)思います。

子育ても2年あれば腰が据わってくるのと同じですかね。

 

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

 

■これまでに紹介した絵本のまとめはこちら→「00冊分の絵本の紹介記事一覧

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

絵本の買取依頼もお待ちしております。

 

〒578−0981

大阪府東大阪市島之内2−12−43

URL:http://ehonizm.com/

E-Mail:book@ehonizm.com

台風のこと

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

昨日は大変な風でした。

大阪はあまり台風被害に遭わないので、大風の怖さというものをどこか軽く考えていたかもしれません。

 

地震かと思ったら風で建物がグラグラ揺れて、停電して。

外では屋根やら街路樹やらが吹っ飛んでいくし、トラックは横転するし。

信号機も標識も曲がってしまってます。

 

物流が麻痺してしまって、近所のスーパーも閉店状態。

月並みな言い方ですが、自然の力の前では、文明なんてもろいものです。

 

東大阪市にあるうちの事務所もあまり頑丈な建物でもないので、朝行ったら無くなってたらどうしようかと心配してたんですが、どうやら無事でした。

と言っても、裏の駐車場には近隣から飛んできたスレート屋根やら何やらの破片が散乱したり、事務所内でも壁に掛けてあったものがいくつか落下してました。

たぶん、風で揺れた時に落ちたんでしょう。

 

大事な絵本たちは無事でしたので、やれやれです。

とりあえず、掃除にかかります。

 

■これまでに紹介した絵本のまとめはこちら→「00冊分の絵本の紹介記事一覧

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【絵本の紹介】「ピーターのいす」【268冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

9月に入りました。

もうすぐこの店は2周年を迎え、そして同時に私の息子は5歳になります。

どちらも、少しずつ成長していることを感じます。

 

それについてはまた改めて記事を書くとして、今回は小さな子どもの成長に心を打たれる名作絵本を紹介しましょう。

ピーターのいす」です。

作・絵:エズラ・ジャック・キーツ

訳:木島始

出版社:偕成社

発行日:1969年10月

 

圧倒的に可愛い黒人少年を主人公にした人気シリーズ「ピーターの絵本」。

色鮮やかで楽しくなってくるコラージュイラストもさることながら、子どもの世界の見過ごしてしまいそうな繊細なドラマを的確に描き出している点が、世界的に長く支持されている要因でしょう。

 

作者のキーツさんの目線は「鋭さ」よりも「あたたかさ」そして「自然体」を感じさせます。

 

≫絵本の紹介「ゆきのひ」

≫絵本の紹介「ピーターのくちぶえ」

 

さて、絵本というものは超時間的な作品が多いものですが、実はこのシリーズでは、ゆるやかに時間が流れています。

ゆきのひ」で、夢中で雪遊びをしていたあのあどけないピーターにも、ついに妹が産まれます。

よく見ると、少し背も伸びたようです。

けれど、ピーターの心中は複雑です。

お母さんは生まれたばかりの赤ちゃんにつきっきりだし、自分のものだったベッドや食堂いすはピンク色に塗り替えられていくし……。

 

ピーターはまだ塗り替えられていないままの、小さな頃に使っていた青いいすを見つけると、「おもちゃの ワニと、あかちゃんのときの しゃしん」を持って、犬のウィリーと一緒に家出します。

もっとも、家出と言っても本当に家を出ただけで、家のすぐ前に持ち物を並べただけ。

それでも、ピーターは侵されつつあるような気のする「自分の領域」を確保した気分になって、懐かしいいすに腰かけてみようとします。

 

ところが、お尻がいすに入りません。

ピーターは、おおきく なりすぎていたんだ!

お母さんが窓からピーターに呼びかけます。

ピーターはいいことを思いつき、こっそり家に帰って隠れます。

 

カーテンの下にピーターの靴を見つけたお母さんは、ピーターの「変わり身」作戦にまんまと引っかかります。

 

大人のいすに座ったピーターは、自分からお父さんに、妹のためにあの小さないすをピンクに塗り替えることを提案するのでした。

 

★      ★      ★

 

キーツさんは相変わらずドラマ作りが上手いです。

そしてテーマの選び方も的確です。

 

「下の子」が生まれ、「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」になる誰しもが経験する、切ないような面白くないような、微妙な気持ち。

特に異性の姉弟が生まれた時は、戸惑いも大きいでしょう。

 

そういう普遍的でデリケートな感情を、キーツさんはことさらに騒ぎ立てず、絶妙なさりげなさで物語として仕上げます。

作者のこうした手腕は、ちょっと他の作家の及ぶところではないと思います。

 

小さな頃のいすにお尻が入らないピーター。

ピーターが「自分自身の成長」に気づくという、作品の核部分を、たったこれだけのカットで終わらせています。

それ以上、なんの補足も入れず、心情も語りません。

 

必要なものはすべて語られたのです。

まさに「詩」です。

 

そしてその後のお母さんとピーターのやり取りも素敵です。

知的な「かくれんぼ」を披露することで、ピーターは自分の成長をはっきりと示すのです。

 

両親の愛情が自分ひとりのものではなくなると感じるときの不安と不満。

けれども、それ以上に自分が大人へ近づいたことの喜びは大きい。

必ずピーターは妹を可愛がるお兄ちゃんになるでしょう。

彼がいかに愛されて育ったかは、彼の素敵な両親を見ればわかるからです。

 

ちなみに、キーツさんのコラージュには、和紙も使われているようです。

ピーターのあの柔らかそうなくせ毛のところでしょうね。

 

推奨年齢:5歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆☆

家族愛度:☆☆☆☆☆

 

■今回紹介した絵本の購入はこちらからどうぞ→「ピーターのいす

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