絵本の紹介「みんなでぬくぬく」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回は寒い夜に子どもと身を寄せ合って読みたい一冊、「みんなでぬくぬく」を紹介します。

文:エルザ・ドヴェルノア

絵:ミシェル・ゲー

訳:末松氷海子

出版社:童話館出版

発行日:1997年11月10日

 

寒い冬の夜のおはなし。

はりねずみのトゲトゲ」は、家のストーブが壊れてしまい、寒さに震えていました。

 

そこへ、お隣の「りすのクルミワリ」が尋ねてきます。

クルミワリの家でもストーブが故障してしまい、トゲトゲに一晩泊めてもらおうと思って来たのです。

 

そりゃあ、たいへん。じつは、うちのストーブも だめになったんだ

とにかく おはいりよ。ふたりでいれば、すこしは あたたかくなるよ

ところが、ふたりが身を寄せ合って眠ろうとすると、トゲトゲの針が刺さってしまい、クルミワリは痛くて眠れません。

 

困ったふたりは、「アンゴラうさぎのフワフワさん」のところへ泊めてもらいに行きます。

しかし、フワフワさんの家にはストーブはありません。

長い毛を持つフワフワさんには、ストーブは必要ないのです。

 

そこで、フワフワさんが

わたしが、まんなかに ねればいいのよ

と言います。

ふんわりした毛に守られたフワフワさんには、トゲトゲの針も痛くありません。

 

こうして、みんなはぴったり体をくっつけて、気持ちよく眠りました。

 

★      ★      ★

 

うちの息子は、気に入った絵本があると、登場人物に自分や私を当てはめます。

自分に当てはめたキャラクターのセリフ箇所は、自分で読みます。

 

この「みんなでぬくぬく」は、息子が1歳半くらいのころに読んだと思いますが、そうした遊びを初めてしたのが、この絵本でした。

そんなこともあり、個人的に思い出深い一冊です。

 

ぼくはフワフワさん。お父さんはトゲトゲ。お母さんはクルミワリ

嬉しそうに宣言して、くっついてきます(でも、本当に寝てくれたことはありませんが)。

 

内容もいいですが、絵が素敵です。

動物たちの表情が、心情までよく伝わります。

最後のページの3人の、気持ちよさそうなこと。

 

この絵を描いたミシェルさんの、他の絵本もぜひ読んでみたいと思っているんですが、日本で出版されている作品はごく少ないようで、残念なことです。

 

文を担当しているエルザさんに関しても、どんな人なのか、どういう活動をされているのか、全然わかりません。

結構気になるんですけどねー。

 

推奨年齢:3歳〜

読み聞かせ難易度:☆

作者の知名度:☆

 

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