2017.02.09 Thursday
絵本の紹介「みんなでぬくぬく」
こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。
今回は寒い夜に子どもと身を寄せ合って読みたい一冊、「みんなでぬくぬく」を紹介します。
文:エルザ・ドヴェルノア
絵:ミシェル・ゲー
訳:末松氷海子
出版社:童話館出版
発行日:1997年11月10日
寒い冬の夜のおはなし。
「はりねずみのトゲトゲ」は、家のストーブが壊れてしまい、寒さに震えていました。
そこへ、お隣の「りすのクルミワリ」が尋ねてきます。
クルミワリの家でもストーブが故障してしまい、トゲトゲに一晩泊めてもらおうと思って来たのです。
「そりゃあ、たいへん。じつは、うちのストーブも だめになったんだ」
「とにかく おはいりよ。ふたりでいれば、すこしは あたたかくなるよ」
ところが、ふたりが身を寄せ合って眠ろうとすると、トゲトゲの針が刺さってしまい、クルミワリは痛くて眠れません。
困ったふたりは、「アンゴラうさぎのフワフワさん」のところへ泊めてもらいに行きます。
しかし、フワフワさんの家にはストーブはありません。
長い毛を持つフワフワさんには、ストーブは必要ないのです。
そこで、フワフワさんが
「わたしが、まんなかに ねればいいのよ」
と言います。
ふんわりした毛に守られたフワフワさんには、トゲトゲの針も痛くありません。
こうして、みんなはぴったり体をくっつけて、気持ちよく眠りました。
★ ★ ★
うちの息子は、気に入った絵本があると、登場人物に自分や私を当てはめます。
自分に当てはめたキャラクターのセリフ箇所は、自分で読みます。
この「みんなでぬくぬく」は、息子が1歳半くらいのころに読んだと思いますが、そうした遊びを初めてしたのが、この絵本でした。
そんなこともあり、個人的に思い出深い一冊です。
「ぼくはフワフワさん。お父さんはトゲトゲ。お母さんはクルミワリ」
嬉しそうに宣言して、くっついてきます(でも、本当に寝てくれたことはありませんが)。
内容もいいですが、絵が素敵です。
動物たちの表情が、心情までよく伝わります。
最後のページの3人の、気持ちよさそうなこと。
この絵を描いたミシェルさんの、他の絵本もぜひ読んでみたいと思っているんですが、日本で出版されている作品はごく少ないようで、残念なことです。
文を担当しているエルザさんに関しても、どんな人なのか、どういう活動をされているのか、全然わかりません。
結構気になるんですけどねー。
推奨年齢:3歳〜
読み聞かせ難易度:☆
作者の知名度:☆
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