絵本の紹介「わにがわになる」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

すぐれた絵本には、文章に韻を踏ませ、声に出して読んだときに心地よいリズムとなるよう、計算されたものが多くあります。

音楽的本能に訴えかけるのか、子どもは韻を踏んだ言葉の響きが大好きです。

 

いわゆる「ダジャレ」も、そういう言葉遊びのひとつです。

大人になると笑えなくなるような(そうでもない中高年男性も大勢いらっしゃいますが)くだらないものでも、多少無理があるものでも、子どもは大いに笑います。

それはダジャレの出来不出来を頭で考えているからではなく、耳に響く感覚で楽しんでいるからでしょう。

 

今回紹介するのは、そんなダジャレ絵本、「わにがわになる」です。

作・絵:多田ヒロシ

出版社:こぐま社

発行日:1977年2月10日

 

タイトルそのものがダジャレですが、ユーモラスな絵がその言葉の状況を説明することによって、二重に楽しめます。

はこをはこぶ

ねこがねころぶ

うまがうまれる

とか、うっかり大人が使うと軽蔑の眼差しか冷笑を向けられそうな、まごうことなき「ダジャレ」の数々。

大丈夫です、子どもはちゃんと笑ってくれますから。

 

あれはうちの息子が1歳半くらいの時でしたか、出し抜けに、

だっこ、ぺちゃんこ、れいぞうこ

と口走り、自分でゲラゲラ笑い出したことがあります。

 

こっちは親バカなものですから、

え、なにそれ、ラップ? ラッパーの才能が?

と夫婦で大騒ぎ。

 

でも考えてみればラップだってダジャレの一種です。

言葉は単に何かを意味するだけの「記号」ではなく、もっと人間の生命そのものに響きをわたらせる力のある「音」です。

自信を持ってダジャレを飛ばしましょう(周囲の反応に責任は持てませんが)。

 

推奨年齢:0歳〜

読み聞かせ難易度:☆

ベタベタ度:☆☆☆☆☆

 

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

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