2016.12.20 Tuesday
絵本の紹介「ふゆのよるのおくりもの」
こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。
いよいよクリスマスも間近に迫ってきました。
2016年も残りわずかですね。
クリスマス絵本特集第11回は、「ティモシーとサラのえほん」シリーズより、「ふゆのよるのおくりもの」(作・絵:芭蕉みどり、ポプラ社)を紹介します。
ちょっと内気で優しい男の子のティモシーと、元気でおしゃまな女の子のサラ。
ふたごのこねずみの心温まる人気シリーズです。
これは、その二作目。
クリスマスの準備に街へ買い物にでかける一家。
ツリーを買って、家で飾りつけをして、おかしを焼いて……。
そしてクリスマスイブ、おじいちゃんとおばあちゃんのうちへお泊りへ行くことになりますが、イブに家に誰もいないと、サンタさんが来てくれないかもしれないことを心配するティモシーとサラ。
そこで、ふたりはサンタさんへクッキーとミルク、それに置き手紙を用意して出発します。
おじいちゃんの家には、生まれたばかりの赤ちゃんを連れたおじさん一家も遊びに来て、とてもにぎやか。
でも、やっぱりサンタさんのことが気になるサラたち。
そして次の日、家に帰ってみると……というおはなし。
可愛らしい絵で、西洋テイストの街並みや暮らしぶりが描かれています。
家族みんなでクリスマスの準備をしたり、親戚一同が集まったり、町じゅうがライトアップされたり……。
海外のドラマなどを見ても感じることですが、キリスト教圏でない私たちには、クリスマスを神聖で特別な日として心から祝う気持ちは、正直なところ薄いと思います。
かつてに比べれば、日本人の西洋文化への憧れも薄れてきたようですし、最近ではハロウィン人気に押されて、クリスマスはそこまで盛り上がらなくなっているようです(これからはハロウィン絵本が定番化するでしょうね)。
それでも、この絵本のような光景を見れば、「幸せなクリスマス気分」が、やっぱり今も変わらずに呼び起こされるものです。
それはきっと、クリスマスそのものよりも、そこにある普遍的な幸せ―――家族全員で何かをすること、新しい命を祝うこと、子どもたちの期待と笑顔―――に寄せる情感なのでしょう。
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