2016.12.06 Tuesday
絵本の紹介「リサとガスパールのクリスマス」
こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。
クリスマス絵本特集第二回ということで、「リサとガスパールのクリスマス」(文:アン・グットマン、絵:ゲオルグ・ハレンスレーベン、訳:石津ちひろ、ブロンズ新社)を紹介します。
「リサとガスパール」シリーズからの作品です(人気シリーズには必ずと言っていいほど『クリスマスもの』の回がありますね)。
絵本はもちろん、アニメやグッズも好調で、ついにはリサとガスパールタウンなんてものまで出来てしまった、現在最も勢いのあるシリーズ絵本のひとつです。
作者のアンさんとゲオルグさんは夫婦です。
二人の共作絵本としては「ペネロペ」シリーズも人気ですね。
白いほうがリサ(女の子)、黒いほうがガスパール(男の子)ですが、絵を見ても彼らがなんなのか、よくわかりません。
まあ、犬かウサギだろうと見当をつける人がほとんどでしょう。
でも、実際には「犬でもウサギでもない、架空の生き物」。
なんだそれ。でも、かわいい。
ちなみに、二人はパリに住み、同じ学校に通っていますが、ほかの生徒や先生はみんな普通の人間です。
それでいて、人間でない二人のことを誰も変に思っていないという、藤子不二雄的設定。
作品ごとにリサ視点・ガスパール視点が入れ替わる形式で、この「リサとガスパールのクリスマス」では、リサ視点でストーリーが展開します。
大好きなバラディ先生へのクリスマスプレゼントを考えるリサ&ガスパール。
「レインコートが いいんじゃない?」
そこで、ガスパールの家のシャワーカーテンをひっぺがし、のりとはさみでレインコートに仕立てますが、ガスパールがレインコートを脱げなくなったり、洗濯機にかけて縮んでしまったり、おかしな失敗の連続。
このシリーズは、だいたいこんな感じで、行動力のベクトルがずれたような二人の失敗談がほとんど。
でも、少しも反省しないのがいいところ。
とにかくキュートでおしゃれ。
子どもだけでなく、大人にも人気のシリーズです。
最近の絵本は、読んであげる親の方がハマってしまうような、可愛くて面白いものが多いですね。
しかし、リサとガスパールはちゃんと現実の子どもと同様の存在として描かれていますし、素朴でぬくもりを感じる絵も、このシリーズを単なる「キャラクターもの」ではない、誠実な絵本に仕立てています。
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