絵本の紹介「あくたれラルフ」

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回は、いたずら盛りの男の子がいる家庭にぜひおすすめの一冊を紹介します。

あくたれラルフ」(作:ジャック・ガントス、絵:ニコール・ルーベル、訳:いしいももこ)です。

この見るからに悪そうな表情の猫がラルフです。

「あくたれ」なんて、あまり耳にすることのない単語ですが、この猫を呼ぶのに「いたずら」とか「やんちゃ」なんて可愛らしい言葉では全然ふさわしくありません。

原題は「ROTTEN RALPH」。

「ROTTEN」を辞書で引くと、「腐った、堕落した、ひどく不愉快な……」(こっちのほうがひどいですね)。

 

では、ラルフのあくたれぶりを見てみましょう。

ラルフの飼い主はセイラという女の子。

いつもラルフのあくたれの被害に遭っています。

 

人形の首をもがれ、乗っているブランコを切り落とされ、パーティーをめちゃめちゃにされ……。

 

また、セイラのお父さんやお母さんも、ラルフには散々手を焼かされています。

お父さんの大事にしているパイプでしゃぼん玉を吹かしたり、お母さんの可愛がっている鳥を追い回したり、夕食のテーブルに自転車で突っ込んだり。

 

なんというか、ここまでやりたい放題だと、ちょっとあっぱれな気もします。

でも、もちろん、当事者のセイラたちはたまったものではありません。

いつも忍耐の限界ギリギリのラインで生活しています。

 

ある日、家族そろってサーカスを見に行きますが、公共の場でもラルフのあくたれはとどまることを知りません。

とうとうぶちきれた家族は、ラルフをサーカスに置き去りにして、家に帰ってしまいます。

 

そこからラルフの受難の日々がはじまります。

サーカスでこき使われ、逃げ出した先では生ごみの中で眠り、病気になり……。

 

とうとう泣き出したラルフを、セイラが見つけ出してくれます。

セイラはずっとラルフを探し回っていたのです。

家に帰ると、お父さんは「ラルフ、おまえが いなくて さびしかったよ」と言い、ラルフは再び家族に迎え入れられます。

 

もう二度とあくたれはしまい、と思うラルフでしたが、結局……というオチ。

 

ラルフは猫ですが、ある時期の男の子そのものの存在でもあります。

衝動を抑えきれない、何度叱られても平気でいたずらをする子どもは、母親の目には理解不能の動物か怪獣のように見えるかもしれません。

 

男の子は少しくらいいたずらな方がいい、理解ある親でいたい……とは、誰しもが自分に言い聞かせるでしょうけど、たいていの場合、子どもはそんな親の限界を超えて悪さをするもの。

セイラの「ときどき あんたを かわいいと おもえなくなるわ」というセリフに、思わず共感してしまうお母さんも多いのではないでしょうか。

 

でも、その後ではやっぱり「あんたが だいすきなのよ!」と、いたずらっ子を抱きしめたくなるのも、セイラと同じかもしれませんね。

 

 

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