【絵本の紹介】「ワニくんのレインコート」【380冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

大阪では梅雨らしい天気が続いています。

昨日も雨だったんですが、夕方になって息子が突然公園へ行きたいと言い出しました。

しかも自転車に乗ると言うので、傘も差せないし、ずぶ濡れになるからやめとけと説得しても聞きません。

 

渋々雨の中を出て行きました。

当然息子はぐしょ濡れになり、水たまりの泥を跳ね散らかしながら、しばらく走り回ってから帰ってきました。

 

こんな時にレインコートがあればいいのかもしれませんが、持ってないんですね。

よく考えたら私も長いことレインコートを着てません。

大人になるとそもそも雨の日は出かけたくなくなります。

でも、子どものころはレインコートで雨の中を歩くというのは独特の楽しさがあったように思います。

雨を待ち望むという気持ちも、新鮮な気持ちで空を見上げるということも、ずっと忘れていました。

 

今回は人気シリーズから「ワニくんのレインコート」を紹介しましょう。

作・絵:みやざきひろかず

出版社:BL出版

発行日:1989年6月1日

 

みやざきひろかずさんを取り上げるのは初めてですね。

第一回ニッサン童話と絵本のグランプリに応募した「ワニくんのおおきなあし」で絵本大賞を受賞したのを契機に絵本作家生活に入り、その後「ワニくん」は人気シリーズ化されます。

 

独特の淡い水彩画と、輪郭線のはっきりしないゆるいタッチにぬくもりを感じます。

内容も絵柄同様ほんわかしたもので、今作ではレインコートを買ってもらったものの雨が降らなくて着る機会がないワニくんが、雨を求めて東奔西走するというお話。

確かに着たくなる気持ちもわかる、とっても可愛いレインコートです。

だけど天気予報はずっと晴れ。

 

ワニくんはレインコートでシャワーを浴びたり、公園の噴水に入ったりしますが、当然感じは出ません。

しまいには雨を求めて遠くの町や山にまで出かけますが、そこでも雨は降らずにがっかり。

 

でも、ある朝起きるとついに念願の雨。

ワニくんは大はしゃぎでレインコートを着て外へ飛び出します。

雨はじきに上がってしまいますが、ワニくんは「とっても しあわせな きぶんさ」。

 

最終ページでは水彩画を活かした美しい虹がかかります。

 

★      ★      ★

 

雨具を使いたくて雨を待ち望む子どもというのは絵本のひとつの王道ともいえる話型でして、古典ではこのブログでも取り上げた八島太郎さんの「あまがさ」があります。

 

≫絵本の紹介「あまがさ」

 

この王道を逆発想して「雨具を大切にするあまり雨の日でも使わないおじさん」というユニークなキャラクターを生み出したのが佐野洋子さんの「おじさんのかさ」。

 

≫絵本の紹介「おじさんのかさ」

 

いずれにしても大人が忘れかけている瑞々しい童心を呼び覚ましてくれる点は共通です。

 

絵本の場合、同じような話であっても絵が違えばまったく違う作品になることもあり、それぞれに味わい深いものがあります。

絵の力と重複するところもありますが、キャラクター造形も魅せどころです。

 

このほのぼのした「ワニくん」、どういうキャラクター設定かといいますと、身長は84兮僚釘横沖圈足のサイズ43僉◆両親のもとを離れ学園都市クロコシティの郊外で、ひとりで学生生活(小学校4年生)をおくっている」(作者HPより)そうです。

しっかりしてますね。

 

あと、個人的にこの絵本で好きなポイントは水たまりに映りこむ景色や裏表紙の傘から滴る水滴の描写です。

 

推奨年齢:3歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆

足が可愛い度:☆☆☆☆☆

 

■今回紹介した絵本の購入はこちらからどうぞ→「ワニくんのレインコート

■これまでに紹介した絵本のまとめはこちら→「00冊分の絵本の紹介記事一覧

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

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