【絵本の紹介】「フェリックスの手紙4 サンタクロースとクリスマス旅行」【351冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回紹介するクリスマス絵本は、ドイツの人気シリーズ「フェリックスの手紙」より「フェリックスの手紙4 サンタクロースとクリスマス旅行」です。

作:アネッテ・ランゲン

絵:コンスタンツァ・ドロープ

訳:栗栖カイ

出版社:ブロンズ新社

発行日:1997年11月30日

 

ずっしりと分厚く丈夫な装丁。

理由は、中に「手紙」がたくさん入っているから。

 

簡単にシリーズの特色を説明しますと、まず「フェリックス」は主人公の少女「ソフィー」が大事にしているウサギのぬいぐるみです。

彼は表向きは喋らないし動かないのですが、目を離すと勝手に行動し、世界中を放浪します。

そして各地からソフィー宛に手紙を送ってくれるのです。

 

その手紙の可愛いこと、素敵なこと。

ページに封筒のしかけがあり、ちゃんと中に折りたたまれた絵はがきと、時には写真なんかも同封されています。

写真は実写版。

 

実際に読んでみると、ソフィーと一緒になってフェリックスからの手紙にワクワクドキドキできます。

封筒を開けるときの楽しみはなかなか他の絵本にはないものがあります。

ただし、中身を無くしがちなので、ある程度の年齢の子ども向きかもしれません。

 

クリスマスが近づき、楽しみにしているソフィーですが、サンタクロースを信じていないクラスメイトにからかわれ、悲しい気持ちになってしまいます。

夜中に何やら暗躍するフェリックス。

実は、サンタクロースに手紙を書き、実際に会いに行く準備をしていたのです。

そしてサンタクロースから手紙が着くと、フェリックスは姿を消します。

やがてソフィーのもとにフェリックスから近況を知らせる手紙が次々に届きます。

フェリックスは無事にサンタクロースに会えたようです。

そして彼について世界中を旅し、各国のクリスマス風景を見て回ります。

やがて新年を迎えてから、フェリックスはソフィーのところに帰ってきます。

持って帰ってきたプレゼントは、最後の見返しの封筒の中に。

 

★      ★      ★

 

単に奇をてらっただけの「仕掛け絵本」ではなく、本当にサービス精神満点なシリーズです。

人前ではただのぬいぐるみであるフェリックスが、手紙のやり取りの中では縦横無尽の活躍を見せ、そのリアリティと存在感は圧倒的。

ストーリーを追う読者には、フェリックスの行動はほぼ手紙を読むことでしか知ることができないのも、嬉しい意味で巧妙です。

 

他のシリーズ作品ではタイムトラベルしたり、宇宙へ飛び出したり、フェリックスの活動範囲は留まるところを知りません。

フェリックスの手紙がワクワクするのは、この好奇心いっぱいの旅行ウサギと一緒に見聞を広めることができるから、ということもあります。

 

今作では世界各地のクリスマス習慣の他、「主の公現日」なんていう我々日本人には全然馴染みのないイベントも知ることができます。

そう、クリスマスは本来はキリスト誕生を祝う儀式のはずなんですが、日本ではもうただケーキ食べてプレゼント貰ってというお祭りでしかありません。

 

別にそれが悪いわけではないのですが、ある種の「神聖さ」が生活にあるかないかは、人間にとって、子どもにとって、実は大きな意味を持っているのではないかという気もするのです。

この件については、別のクリスマス絵本を取り上げるときに考察してみましょうか。

 

手紙からはフェリックスとソフィーのお互いを想う温かな気持ちも伝わってきて、それが封を開けるときの楽しみに繋がっています。

 

テキストは多いし、漢字も使われているし、なかなか読み応えたっぷりの絵本です。

小さな子でも手紙を開ける楽しさは味わえますが、手紙を破いてしまわないように注意。

我が家では息子がこれがお気に入りだった時期には「フェリックスの手紙入れ」を作って、出した手紙や写真はそこにしまって、後から封筒に戻してました。

何でも無くす(壊す)息子ですが、おかげで絵本は今も無事ですよ。

 

あと、これを子どもに読んだら必ず「手紙遊び」をさせられることになるので覚悟しておいてくださいね。

 

推奨年齢:6歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆☆☆

フェリックスの字体が可愛い度:☆☆☆☆☆

 

■今回紹介した絵本の購入はこちらからどうぞ→「フェリックスの手紙4 サンタクロースとクリスマス旅行

■これまでに紹介した絵本のまとめはこちら→「00冊分の絵本の紹介記事一覧

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