【絵本の紹介】「サンタのたのしいなつやすみ」【333冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

当店は夏休みとして8月10日〜15日までは出荷作業をお休みさせていただきます。

受注・問い合わせメールは常時受け付けております。

 

さて、今回紹介するのは「サンタのたのしいなつやすみ」です。

作・絵:レイモンド・ブリッグズ

訳:こばやしただお

出版社:篠崎書林

発行日:1976年6月1日

 

この絵ですぐにピンときますよね。

そう、ブリッグズさんによるあのやたら人間臭いサンタが奮闘する「さむがりやのサンタ」の続編です。

 

≫絵本の紹介「さむがりやのサンタ」

 

これは篠崎書林から出版されていた廃刊本で、現在はあすなろ書房から翻訳を新たに「サンタのなつやすみ」が刊行されています。

 

いやあ、またあのサンタさんに会えるのは嬉しいです。

今回もたくさん文句言ってます。

 

タイトル通り、サンタさんの夏休みを描いた番外編的作品なのですが、その過ごし方の優雅なこと、愉快なこと。

世界各国の描写の面白いこと。

個人的には前作よりも好きだったりします。

 

このサンタさんはイギリス在住なのですが(どうもイギリス以外の国は管轄外っぽい)、夏休みに海外旅行を計画します。

前作同様、細かいコマ割りとフキダシによるコミックスタイル。

ごちそう、ワイン、太陽に憧れてパリ行きを決めるサンタさん。

 

仕事用のそりを改造してキャンピングカー仕様にし、ラジオでフランス語を勉強。

持っていく荷物からサンタさんの個性が見えます。

バードウォッチングが趣味の様子。

 

パリでは覚えたてのフランス語を操り、服を買い、フランス人っぽく振る舞おうとしたり。

レストランではクリームソース料理ばかりでケチャップとソースを恋しがったり。

挙句にはお腹を壊してしまいます。

水のきれいなところがいい、というわけでサンタさんは次にスコットランドを目指します。

現地の音楽やウイスキーを堪能しますが、水が冷たいのとサメが出るのに辟易して、今度は砂漠のラスベガスへ。

山盛りのポテトに肉料理、ケチャップ……ジャンクフードはサンタさんの好みに合ってるようです。

ショーを見物し、カジノでギャンブルに興じ、念願かなって熱い日差しを浴びてプールで泳ぎ、夢のバカンスを満喫。

プールサイドで読んでいるのはギャンブル本。

まさに「俗」丸出しのサンタさんですが、とても好感が持てます。

下品じゃないからでしょうか。

 

楽しい時を過ごしたサンタさんですが、お金が寂しくなってしまい、我が家へ帰ることに。

ペットたちと再会し、庭の花々の生長を確認し、そしてすぐさま仕事に取り掛かることになります。

 

だれがみてるってわけでもないけど」赤いユニフォームに着替え、いつもの紅茶を沸かし、すっかり仕事顔に戻ります。

そしてしみじみと「やっぱりここが じぶんのうちがいい」と呟くのでした。

 

★      ★      ★

 

実は私の息子もこの作品が大好きで、何度も引っ張り出して読んでます。

特にフランス語のシーンとフランス料理のシーンがお気に入り。

 

この絵本ではフランス語の会話がそのままカタカナ表記されてるので、そこを読んではゲラゲラ笑ってます。

息子に限らず、子どもは知らない言葉が好きなものかもしれません。

 

旅行に行きたくなる本でもありますが、フランスもスコットランドも魅力的に描きつつ、案内役のサンタさんが最後はぼろくそに言うので、薦めてるのかけなしてるのかわかりません。

 

ヨーロッパでは長期休暇が当たり前でも、日本人は休み下手なので、こういう長いバカンスの過ごし方がわからないのではないでしょうか。

このサンタさんは実に休み上手。

時間の使い方、気持ちの切り替え、暮らしの中のちょっとした手間。

相変わらず文句は多いけど、豊かな人生の過ごし方を知ってます。

 

お金も相当使ってますけど。

 

推奨年齢:4歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆☆

ガイドブック絵本度:☆☆☆

 

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