【絵本の紹介】「おなら」【328冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回は久しぶりに科学絵本。

それも長新太さんによる真面目な科学絵本です。

ズバリ「おなら」。

作・絵:長新太

出版社:福音館書店

発行日:1983年8月20日(かがくのとも傑作集)

 

絵だけでなく文や構成まで長さん自身が手掛けた科学絵本というのは珍しいのです。

というか、管見の及ぶ限りこれ一冊だけかもしれません。

長さんの熱の入れようがわかります。

 

表紙はゾウの後ろ姿、裏表紙が正面像。

普通は逆ですが、「おなら」についての絵本ですから当然こうなるわけです。

 

何しろあの長さんですから、科学絵本らしからぬふざけた内容になるのでは……と心配しますが、そこはさすが安心と実績の「かがくのとも」。

ちゃんと科学してます。

 

ものを たべたり のんだりするとき、くちから くうきが はいる

そのくうきが くちからでると げっぷとなり こうもんからでると おならになる

 

テキストはシンプルで、いつもの長さん節も封印。

就学前の幼児でも理解しやすい内容です。

ちゃんと人体の断面図なんか用いたりして。

けんこうな ひとは 1かいに やく 100みり りっとるの おならをだす

1にちでは やく 500みり りっとるの おならをだす

肉を食べる動物のおならは臭いとか、腸の手術をした後でおならが出ると腸が正常に動き出したことがわかるとか、大人なら知っていることがほとんどで、そこまで専門的な話にはなりません。

でも、普段あまりしない話だけに、改めて読むと妙に感心してしまいます。

そして、やっぱり行間から長さんらしさを感じてしまうのです。

 

★      ★      ★

 

うちの息子はいまだ羞恥心というものが芽生えていないかのように見えます。

ずっと家で生活してるからでしょうかね。

 

最近、おならをするたびに報告してきます。

今、プッてなった!」と。

別にいちいち言わなくていいのに。

それも、面白がってるわけでも照れてるわけでもなく、真剣に報告してくるのです。

 

この絵本も、ふざけたり照れたりせず、淡々と事実を語っている形式に見えます。

ところが、それがかえってムズムズするんですね。

ことさら真面目な顔をした長さんが、こちらのそんな気持ちを見透かしているような気がします。

 

真面目なのか、笑わしてるのか、その微妙な空気。

最後に思いっきりすっとぼけた調子で「さようおなら」。

そして見返しにびっしりと「おなら音」。

 

ぷう ぷお ぷおお ぶう ぶうう ぶぷー ぶるるる……」。

うん、絶対笑かしにきてる。

 

この絵本を息子に読んだのはもうかなり前のことですが、この見返しを繰り返して読まされるのには辟易した思い出があります。

何回も何回も読んでるうちに、ゲシュタルト崩壊起こしたり。

 

なんにせよ、これもまた名作絵本には違いありません。

 

推奨年齢:4歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆

最後の方のおなら音ありえないだろ度:☆☆☆☆☆

 

■今回紹介した絵本の購入はこちらからどうぞ→「おなら

■これまでに紹介した絵本のまとめはこちら→「00冊分の絵本の紹介記事一覧

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

絵本の買取依頼もお待ちしております。

 

〒578−0981

大阪府東大阪市島之内2−12−43

URL:http://ehonizm.com/

E-Mail:book@ehonizm.com

コメント