【絵本の紹介】「だいちゃんとうみ」【322冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回紹介するのは、太田大八さんの「だいちゃんとうみ」です。

作・絵:太田大八

出版社:福音館書店

発行日:1979年8月1日(こどものとも傑作集)

 

海辺の村での夏休みの思い出を素朴に描いた作品です。

特に大きな事件が起こるわけではないのですが、非常に印象に残るロングセラー絵本です。

 

舞台となっている長崎県大村町は、太田さんが子どもの頃育った土地であり、主人公の「だいちゃん」は作者自身だと思われます。

見返しに大村町周辺の地図が描かれています。

 

私の父親は瀬戸内海の小さな島の出身で、私が子どもの頃には毎年夏休みと正月に里帰りしていました。

この絵本に描かれている海の情景は、そのまま私自身の記憶と重なる部分が多く、色々と思い出させてくれました。

 

だいちゃんはいとこの「こうちゃん」の家に遊びに来ています。

川で釣りの餌にするための川エビを掬い、こうちゃんのお兄さんの船で沖釣りに出ます。

てぼ」「そうけ」「みな」といった耳慣れない単語が出てきます。

お昼になると浜辺で潜ったり泳いだりしながら貝を集め、釣った魚と一緒にお昼ご飯。

帰り道では竹を切って「すぎでっぽう」を作り、くすのきの上に作ったやぐらに上ります。

海の色の変化、潮の香り、風の感触までが伝わってきます。

 

★      ★      ★

 

舟に乗って沖釣り、私もしました。

祖父母が他界してからは田舎に帰ることもなくなり、夏の海の光景も長い間忘れていました。

 

今、大阪に住んでいる私には帰る田舎もありませんし、息子を連れて行くこともできません。

でも、田舎での遊びや暮らしは、息子にも体験させてやりたい気がします。

 

現代の都会では、子どもが遊ぶところは本当に少なくなっています。

どこへ入るにも入場料がかかります。

海や山、自然の中での遊びは無料で、しかも様々な学びがあり、面白いものです。

 

本来学びとはすべて遊びの中にあるのです。

ちゃんと遊ぶことのできなかった子どもたちは、大人になっても遊び方がわからないままです。

そういう大人は子どもと遊べないのです。

お金を払わないで楽しむ方法がわからないのです。

 

あまり昔を懐かしむのは趣味ではないんですが、こんな絵本を読むとついノスタルジックな気分になってしまいますね。

 

推奨年齢:4歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆☆

精神的豊かさ度:☆☆☆☆☆

 

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