【絵本の紹介】「ぐりとぐらとくるりくら」【315冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

お久しぶりにあの2匹に登場してもらいましょう。

大人気ロングセラーシリーズ「ぐりとぐら」より、「ぐりとぐらとくるりくら」を紹介します。

作:中川李枝子

絵:山脇百合子

出版社:福音館書店

発行日:1992年10月31日

 

いや、本当に久しぶりですね。

これまでに紹介した彼らの活躍も併せてごらんください。

 

≫絵本の紹介「ぐりとぐら」

≫絵本の紹介「ぐりとぐらのおきゃくさま」

≫絵本の紹介「ぐりとぐらのおおそうじ」

≫絵本の紹介「ぐりとぐらのかいすいよく」

 

あの天才・宮崎駿監督をして映像化不可能と言わしめた独特の世界。

大人が読むとツッコミどころ満載で、何だかモヤモヤ。

でも、素直に楽しめる子どもたちには圧倒的人気。

まさに子どものための聖域絵本。

 

毎回平和でのんびりとした展開の中に、何とも不思議なゲストキャラ(サンタに見えないサンタ、人間にしか見えないうみぼうず……)が登場するシリーズですが、今作登場の「くるりくら」はその中でも特に奇妙です。

 

「くるりくら」、これ名前です。

もうネーミングセンスが一世紀くらい時代を先に行ってます。

一体何者かと言いますと……。

 

春の朝、例によってぐりとぐらは朝ごはんを作って原っぱで食べようと出かけます。

にんじん ピーマン ゆでたまご チーズ たまねぎ ほうれんそう キャベツ じゃがいも ぐりぐらサラダ

このリズム感こそぐりぐらワールドの真骨頂。

 

さて、原っぱへ到着すると、二匹の帽子が引っ張られます。

とりかな

かぜかな

さにあらず、現れたのは「てながうさぎ」の「くるりくら

一緒に朝ごはんを食べると、くるりくらは二匹を肩に乗せて木に登り、さらに雲を集めてボートを作り、乗り込みます。

その異様に長い手を使ってボートをこぐくるりくら。

自分の家までくるとお母さんに手を振ります。

でもお母さんは普通のうさぎ。

くるりくらを見て、「おまえのては どうして そんなに ながいの!」と驚きます。

 

実はくるりくらは元から「てながうさぎ」だったのではなく、「おまじないたいそう」によって一時的に手を伸ばしていたのです。

何を言ってるかわからないかもしれませんね。

私もわかりません。

 

三匹は10時のおやつを食べ(本当によく食べる絵本です)、くるりくらのお母さんが毛糸で作った縄跳びをもらって、ぐりとぐらは歌いながら飛び跳ねて帰って行きました。

 

★      ★      ★

 

「てながうさぎ」なんて、一体どうやってそんなもんを思いついたんでしょうか。

真面目に深く考えるとさっぱり意味の分からない物語に思えてしまいます。

 

この絵本の謎を解きたい大人は、とにかく一度声に出して読んでみましょう。

ぐりとぐらとくるりくら」。

何だか耳に残って、不思議としっくり馴染みます。

 

はるかぜ そよかぜ くるりくら

とびたい はねたい おどりたい

ぐりぐら ぐりぐら くるりくら

 

心が弾んで、じっとしていられなくなります。

これが絵本の魔法です。

音読した時に初めて本当にぐりぐらワールドに遊びに行けるのです。

 

文法とか意味とか以前に、言葉と言う「音」の持つ生命力を感じて、子どもたちは手を叩くのです。

我々大人はすでにそんな根源的な言葉の力を失っているように思います。

 

まあ、私もこの絵本の魅力に気づけたのはわりと最近です。

やっぱりそれまでは物語の内容とか意味とかばかり考えてしまって、楽しめていませんでした。

 

だって内容も絵も、あまりにも謎めいてますもの。

いまだにわからないのは、くるりくらが座っている椅子に結びつけられたぐるぐる巻きの「何か」の正体です。

最初凧かと思いました。

野菜かもしれません。

床に広げてある絵本には、うさぎが巨大なニンジンを紐で引っ張っているイラストがあります。

それと関連しているのでしょうか。

 

……などとしょうもないことを気にしているから素直に楽しめないんでしょうね。

 

推奨年齢:3歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆

とびたいはねたいおどりたい度:☆☆☆☆☆

 

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