【絵本の紹介】「ぼちぼちいこか」【191冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

最初の子は慎重派、などと聞きますが、我が家の息子も、小さな頃からちょっと臆病なところがありました。

公園の遊具、風船、花火、掃除機、ドライヤー……変なものを怖がります。

 

それだけでなく、根気がないというか、失敗を自分で許せないようなところもあります。

積み木遊びも、少しでも崩れるとやめてしまうし、絵を描いていても、線が上手く引けないと怒るし。

 

このまま行けば完璧主義者になってしまうんじゃないかと心配したり。

 

どうしても初めの子どもに対しては、親の方があれこれ心配するので(表には出さないように気を付けているつもりだったんですが)、その影響は免れないのかもしれません。

しかしその一方で、子どもには失敗を恐れず何事にも果敢にチャレンジして欲しいと願う親心もあったり、いずれにせよ期待される子どもは大変です。

 

そんな時、ふっと肩の力を抜いて、気持ちを入れ替えることのできる絵本を紹介します。

ぼちぼちいこか」です。

作:マイク・セイラ―

絵:ロバート・グロスマン

訳:今江祥智

出版社:偕成社

発行日:1980年7月

 

独特のタッチで描かれたカバくん。

このカバくんが、様々な職種に挑戦しては、ことごとく失敗するというお話。

 

失敗の理由は主に体重。

消防士になろうとして梯子が壊れ、船乗りになろうとしては船が沈み、パイロットになろうとしては飛行機が真っ二つ。

でも、カバくんは少しもめげずに、次々に新しいことに向かって行きます。

「自分には何が向いているのか」と悩む前に、とにかく行動。

失敗はどれもユーモラスですが、絵に加えて、今江さんの関西弁での訳文がこのカバくんにぴったりハマるんですね。

原文にはないシャレを盛り込んだりして、大いに遊んでいます。

一通り失敗した後で、初めてカバくんは立ち止まり、

どないしたら ええのんやろ

と呟きます。

 

でも、慌てず騒がず、

ここらで ちょっと ひとやすみ

と、ハンモックに寝そべります。

ま、ぼちぼち いこか―――と いうことや

 

★      ★      ★

 

就活で悩む学生さんにもオススメしたい一冊。

そう、人生は長い。

 

私は子どものころ、今江さんの児童文学が大好きでしたが、この絵本の訳文に関西弁を持ってくるのは流石だと感心します。

もう、関西弁じゃないカバくんが思い描けないくらい。

「ぼちぼち いこか」というセリフも、代替不能なニュアンスを持った言葉です。

 

最近になって、ようやく息子も少しずつ色んなことに手を出すようになってきました。

焦らずとも、子どもは必ず前に進もうとする生き物です。

 

子どもはもちろん、親も「ぼちぼち」行きましょうか。

 

推奨年齢:3歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆

関西弁のマッチ度:☆☆☆☆☆

 

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