【絵本の紹介】「ダットさん」【154冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回紹介するのは、男の子はもちろん、クルマ好きの大人の男性も虜にすること間違いなしの一冊、「ダットさん」です。

作・絵:こもりまこと

出版社:教育画劇

発行日:2007年11月25日

 

以前紹介した「バルンくん」の作者、こもりまことさんによる、渾身の自動車ファンタジー絵本。

 

≫絵本の紹介「バルンくん」

 

タイトルはダジャレですが、「ダットサン」はじめ、「エスハチ」(ホンダ・S800)、「ヨタハチ」(トヨタ・スポーツ800)、「エヌコロ」(ホンダ・N360)など、旧車好きの心を刺激するキャラクターがぞろぞろ。

 

精緻さと温もりを兼ね備えた絵も魅力的。

ちゃんとデフォルメされているのに、本物の良さを失っていません。

 

また、世界設定も素敵です。

自動車が人格を持って活躍する、アニメーション映画のような展開は「カーズ」を彷彿とさせますが、登場するのが日本車で、舞台も横須賀市。

それらが絶妙に調和して、レトロな和テイスト漂う作品に仕上がっています。

 

ストーリーは、ダットさんとエスハチくんが、謎の組織「つきぼしだん」の車たちにさらわれたヨタハチちゃんや、他の車たちを救出する冒険活劇。

エヌコロちゃんの助けを借りて、つきぼしだんのアジトに潜入。

さらわれた車たちを逃がしますが、見つかって追走されます。

「バルンくん」でおなじみのエンジン音、走行音の楽しさは健在です。

手に汗握るカーチェイスシーンは、ぜひお父さんに読み聞かせてほしいです。

追い詰められたところで、ダットさんが「つきのトンネルのじゅもん」を唱えると、みんなは宙に浮いて逃れます。

 

★      ★      ★

 

とにかくおもしろい。

「バルンくん」など、他の同作者によるキャラクターが画面に小さく登場していたり、絵本としての遊び心も抑えてます。

 

しかし、「つきぼしだん」の目的とか、「つきのトンネル」の謎とか、はっきりとは語られない部分も多く、不思議な読後感が残ります(子どもはそんなこと気にしませんけど)。

 

私も最初は「つきのトンネルのじゅもん」の「ルネントマパッオ」が意味不明だったのですが、「追浜(おっぱま)トンネル」の逆読みなんですね。

よく見ると、市街地の看板にも「追浜」の文字があり、それでこの舞台が横須賀市であることがわかりました。

ということは、「つきぼしだん」のアジトは米軍基地がモデルでしょうか。

 

読むたびに新たな発見のある絵本でもあります。

 

推奨年齢:3歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆

自動車愛度:☆☆☆☆☆

 

■今回紹介した絵本の購入はこちらからどうぞ→「ダットさん

■これまでに紹介した絵本のまとめはこちら→「100冊分の絵本の紹介記事一覧

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

絵本の買取依頼もお待ちしております。

 

〒578−0981

大阪府東大阪市島之内2−12−43

URL:http://ehonizm.com/

E-Mail:book@ehonizm.com

コメント