【絵本の紹介】「バムとケロのにちようび」【116冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

GWはどうお過ごしでしょうか。

今回は「どこにも行かない休日」も悪くない、と思える一冊を。

 

バムとケロのにちようび」です。

作・絵:島田ゆか

出版社:文溪堂

発行日:1994年9月

 

大人から子供まで大人気の「バムとケロ」シリーズの、これがデビュー作です。

おおらかなブルテリアのバムと、天真爛漫なカエルのケロの仲良し二人組のおはなし。

 

とにかく、絵が素敵です。

海外のアニメに出てきそう。

私は最初、海外のシリーズの翻訳本かと思って手に取りました。

 

作者の島田さんはカナダ在住ということを知って、さもありなんと納得したものです。

雨降りの日曜日。

ケロちゃんは嬉しそうに外ではしゃいでいますが、バムは退屈そう。

 

そうだ、静かに家で読書をしよう。

ということで、まずはお部屋の掃除を始めます。

ところが、片付いたと思ったら、どろんこびちゃびちゃのケロちゃんが帰ってきて、お風呂からやり直し。

 

子どもそのもののケロちゃんと、実に面倒見のいいバムの関係がほほえましいです。

さて、次はおやつのドーナツづくり。

本を読むことを心から楽しむために手間を惜しまないバムが素敵です。

で、読むための本は、こんなにワクワクするような屋根裏部屋の本棚から。

おじいさんの本棚って、それだけでなんかいいですよね。

 

ここで本を持ち出すにもひと騒動あり、やっとやっと読書の準備が整いますが、結局読み始めると同時に……。

 

★      ★      ★

 

何というか、心の余裕というものの大切さが沁みるような絵本です。

なんか適当に一冊持ってトイレへ、なんて自分の読書態度が実に貧しく感じます。

 

それにしても、一枚一枚のカットの細かさ、情報量の多さには毎回感心します。

何度読んでも新しい発見があるのが、このシリーズの一番の見どころでしょう。

 

掃除をするバムの隔靴掻痒ぶり、ケロちゃんの罪のない行動の数々、屋根裏部屋のねずみの行く末……いくらでも楽しみはあります。

 

おもちゃや家具などの小物ひとつひとつ取っても、丁寧に描き込まれています。

それらから、生き生きとバムとケロの生活を想像できます。

 

絵柄は全然違いますが、「ノラネコぐんだん」シリーズなどの工藤ノリコさんのファンなら、きっとこのシリーズも気に入るんじゃないかなと思います。

≫絵本の紹介「ノラネコぐんだん パンこうじょう」

 

推奨年齢:3歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆

スルメ度:☆☆☆☆☆

 

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