【絵本の紹介】「うんちしたのはだれよ!」【113冊目】

 

こんにちは、絵本専門店・えほにずむの店主です。

 

今回は、ドイツの作家さんによる、科学的で、高尚で、ためになる、「うんち絵本」を紹介しましょう。

その名も「うんちしたのはだれよ!」です。

文:ヴェルナー・ホルツヴァルト

絵:ヴォルフ・エールブルッフ

訳:関口裕昭

出版社:偕成社

発行日:1993年11月

 

ふざけてませんよ。

もぐらくんは帽子じゃなくてうんちを頭に乗っけてますが、真面目です。

 

……ま、抵抗ある方もいらっしゃるかもしれませんが。

 

「うんち絵本」には色んな種類があって、わりと綺麗な印象でまとまっているものもあれば、どストレートな表現のものもあり、これは後者です。

 

ある日のこと、地面の上に顔を出したもぐらくんに、とんでもない悲劇が(文字通り)降りかかります。

 

なんて ひどいことを!

だれだ、ぼくの あたまに うんちなんか したやつは?

 

というわけで、もぐらくんの犯人捜しが開始されます。

 

通りかかった動物たちに、

ねえ きみ、ぼくの あたまに うんち おとさなかった?

と尋問して回ります。

すると動物たちはそれぞれ、もぐらくんの前でうんちをしてみせます。

自分のうんちの形態が、もぐらくんの頭のものと違うことで、身の潔白を証明するわけです。

この描写がとってもリアル。

 

なおかつ、喩えが食べ物。

ハトのうんちは「ヨーグルト」、ウマは「おだんご」、ウサギは「まめつぶ」、ヤギは「あめだま」……。

最後にもぐらくんが出会ったのは、二匹のハエ。

なんというか、その、お食事の最中。

うんちのことなら彼らに聞け。

ということで、もぐらくんはハエに犯人を尋ねます。

 

ハエたちはもぐらくんの頭の上のものを味見することで、犯人をズバリ言い当てます。

果たして「にくやま にくえもん」とは何の動物……?

 

★      ★      ★

 

私も息子のおむつを替えますけど、最初はやっぱり抵抗ありました。

赤ちゃんのうんちって、真っ黒で粘ついてて。

 

でも、慣れてくると、うんちには色んな情報が詰まっていることがわかります。

 

食べたものがどれくらいで出てくるのか、消化の悪い食べ物は何なのか。

色や硬さに体調の良不良のサインが出ていたり。

 

さらに、子どもとずっと一緒に生活していると、気配でうんちが出ることを察知できるようになります。

そうすると、うんちが愛おしくさえあります。

……まあ、臭いものは臭いけど。

 

うんちは、そこまでタブー扱いされるようなものじゃないはずです。

誰だってするし、しないと大変なことになるわけで。

 

親が子どもの排便に対して嫌悪感を見せたり、ことさらに「汚い」「臭い」と言い過ぎるのはよろしくないでしょう。

おむつに関しても、無理に卒業を急がせると、将来的に異常性癖の原因にさえなる……というのはフロイトの説で、正しいかどうかはわかりませんけど。

 

それを参考にしてるわけではありませんが、我が家ではトイレトレーニングを急いではいません。

 

……でも、いい加減トイレでしてほしいのが本音ですけど、ね。

 

推奨年齢:3歳〜

読み聞かせ難易度:☆☆☆

「にっくきにくえもん」の原文が気になる度:☆☆☆

 

■今回紹介した絵本の購入はこちらからどうぞ→「うんちしたのはだれよ!

■これまでに紹介した絵本のまとめはこちら→「100冊分の絵本の紹介記事一覧

■えほにずむでは、このブログで紹介した以外にも、たくさんのよい絵本を取り扱っております。ぜひ、HPも併せてご覧ください。

絵本の買取依頼もお待ちしております。

 

〒578−0981

大阪府東大阪市島之内2−12−43

URL:http://ehonizm.com/

E-Mail:book@ehonizm.com

コメント